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仕事を切り分ける

仕事を切り分ける=やるべき事を、全て短い文章に書き出して、後はそれをやるだけにする

言うのは簡単です でも、実際にやるとなると、これには結構なコツが求められます タイム・マネジメントが上手い人の真似をする時、やり方自体に目が行ってしまいがちですが、どんなことをきちんと押さえているのかを見つけることの方が有効です

このとき、とても大切なのは、仕事を塊として捉えて、それを実際の作業の対象にまで「切り分ける」ことです

仕事、と一概に呼んでおりますが、実際には、実務としての仕事は、細かい作業の連結となります これは、仕事は連結される作業からなる構造を持つことを知って、実際に切り分けを実行している人の方が、タイム・マネジメントが上手とも言い換えられます

この視点から眺めると、仕事は、最小単位の作業に切り分けられ、個々の作業を実行することになりますよね 最小単位というのは、始めたら終わりまで一気にやってしまう単位という意味です

例えば、「エクセルでグラフを作る」を例に挙げます もちろんん、これは最小単位の作業ではありません 実際にエクセルでグラフを作ったことのある方なら、

「エクセルのグラフ作成には、表を作る必要があるし、その表の数値を入力する必要もあるし、そもそも、その数値をどこかから貰うか、探す必要もある」

と仰るはずです

つまり、実務に於いては、

数値を入手する

それを表形式に入力する

表からグラフを作成する

上記の各作業が最小単位と言うことになります

これを、「エクセルでグラフを作成」のままに放っておくと、実務作業として「やらねばならないこと」を、単文にまとめることなく実行してしまう、つまり、切り分けが十分でないため、やらねばならないことが明確にされないまま着手されることになります

タイム・マネジメントが上手な人は、この切り分けを実行する時に、時間軸を意識しているのが特徴と言えます 「連結している」ということは、前工程と後工程が存在する つまり、前工程が終わらないと、着手できない作業が有るって事でしょう

締切に間に合わせるためには、個々の最小単位の作業、特に、後工程を持っている作業のうち、複数の後工程を持つものは、ボトルネックになる可能性を持つため、特に注意が必要となります

ここまでをまとめると、

仕事を実行するには、最小単位の作業への切り分けがキーポイント そして、個々の作業は前工程を持つものがあるため、締切を守るためには、それぞれの作業にも締切が発生する 特にボトルネックになりがちが作業の締切は大切

これを意識して、切り分けを適正な単位まで行って、全ての作業を単文で表現する その単文を全て並べると、元の仕事が正確にイメージできるようであれば、取りこぼしは無いと言うことになります

ところでこれ、ややこしくありませんか?

実際、やってみると、迷子になったような気になって、不安になることがよく起こります そのため、このような切り分けを実行するには、ツールの使用がお勧めです

具体的には、マインド・マップツリー構造での切り分けがとても有効です 但し、どちらもそれぞれ利点や短所が有るので、どちらが良いとは言い切れません 実際にやってみて、相性が良い方をまず馴染むまでやってみるのが一番の早道です 時間はかかりますけど、結局は急がば回れ、ってことですね

このとき、アプリを使いたくなる気持はよく判りますが、少なくとも自分のものに出来るまでは、紙とペンでの手書き、手描きを強くお勧めします こういう「頭の中のことを、外に出す作業」では、手書き&手描きに勝るものはありませんから 自分のものに出来たら、デジタルに移行するってのは、もちろんアリ、ですけど 最初は、我慢することになりますけど、手を使うことをお勧めします

WSJ あなどれない「手書き」の学習効果

何をするのかを、全部書き出す

まずは、これから何をするかを決めて紙に並べて書き記します そして、一つが終わったら、そのたびに横線で消す、わけですが

そもそも、その前に、何をするか、つまり、その時点でのToDoを全て書き出す必要があります 全部というのは、言い換えれば、取りこぼしがないと言う意味です やらねばならないことが、全て書き出されることで得られる安心感は、かなりのモノがあります

この時、やらねばならないことと、実際は、やらなくても良いのだけど、「一応」書き出すこととは、ハッキリと区別する必要があります 書いておきたくなるのは良く判りますが、その場合は、他の紙にメモとして書いておき、あとから検討するのがお勧めです

実際、やらねばならないことを、考えられる限り書き出して、あとから、「一応」の案件を観ると、殆どの場合は、やるべき事に含めないと言って良いと思います これを繰り返す毎に、やるべき事とそうではないことを、「仕分ける」判断力が向上するので、「一応」という考え方が少しずつ後退してゆくのが不思議です

それよりも、やるべき、と思うことを見返すと、なら、こんなこともやらなければと派生的な事が思い浮かび、それを更に書き込んで、納得がいくまで書き記した後には、

これだけのことをやれば良い、という安心感と満足感を得ることが出来ます 何をやれば良いのだろうという、悩みが無くなるからです

頭の中で、あれこれと考えていた抽象的だった事象が、全て文字で書かれた具体的な案件となるのですから、後は、やるだけ、という「やる気になる」のも当然のことでしょう

ポイントは、派生する案件も含めて、考えられる限りの全てを書き出し、それを見返して、やる気に繋がる、安心感と満足感が得られるまでは、これを途中で妥協すること無く、やりきることです

しかし、言うのは簡単ですが、実際にやってみると意外と難しいのが、この作業です 実際に、どのようにやると上手くいくのか、具体例を挙げてご説明することとしましょう

Kyo ToDo開発の背景

worklifebalancequestion最近、よく見聞きするのに、「ワーク・ライフ・バランス」という言葉があります 何となく判るような気はするのですが、一体、何を言いたいのか、余り気にせずそのままにしてきたというのが正直なところです

ところが、自分でアプリの開発を始めたら

 

「いつも、いつも、仕事している」のに、気がつきました

寝ても覚めてもとは、このことかと思うほどで、目が覚めると、もう、頭の中で仕事を始めてます 朝食を摂ったら、直ぐにPCの前、どころか、脇に置いてあるノートPCで仕事を始める始末

しばらくは、何ともなかったのですが、気がついたら猛烈な疲労を覚え、キーボードが打てないほど、両腕はこってしまって、肩も腰もと、体中に疲労が蓄積されているのに気がつかずに、ひたすら働いてしまったのです そのままでは仕事をすることは難しいために、回復に時間を要するというなんとも皮肉な事態を経験することとなりました

こうして、自分自身のワーク・ライフ・バランスを向上する必要に迫られ、実際に、その向上を実現するのに有効な手段を試すこととなりました

その一つが、働く時間とそれ以外の時間を区別するように、働く時間帯を作業毎に区切って、一つが終わったら、例えば、ウォーキングに出かけるなどを実行することでした

夕方も、何時まででも仕事をしてしまっていたのを、決まった時間には作業を終了すると予め決めて、最後の作業の完了目標時間を決めて、取りかかります そしてそれが終わったら、横線で消す習慣を付けてゆきました

この「横線で消す」は、精神衛生上、非常に助かりました 一つのことが終わった、「完了」を実感できることが可能となったからです 際限なく、次々と仕事をこなしても、なかなか充実感や達成感を味わうことはできません

ただ単に、やることを書き出して、終わったら横線で消す、これだけの違いです しかしながら、その効果は、これでお終いと思っていた作業が終わったから、今日の仕事はここまでと言った具合に、それ以前とは違う「働き方」をするようになりました

午前中、熱中しすぎてズルズルと昼食をとらない日々が続いていたのが、きちんと休むようになったため、続けて作業するよりも、自覚できるほどに効率が上がるようになます

そして、それが嬉しいので、適切に休みを取りながら、一回の作業での集中力を継続することで、より短い時間で、同じだけの作業結果を得られるようになったのは、なんとも言えない充実感を得られました

ワーク・ライフ・バランスというと、仕事で忙しくしているのを、何とか仕事以外の時間に振り向けて、人生を充実させると言う風に聞こえます しかしながら、経験から言うと、リラックスや余暇の時間の過ごし方こそが、仕事の充実度を上げる鍵となり、仕事も余暇も全てを充実することがワーク・ライフ・バランスなのだと実感しております

つまりは、働く時間を減らすことを目的とするより、それ以外の時間の過ごし方によって、仕事の時の集中力とその継続、反復を向上させることで、結果として、同じだけの仕事の量を、よりよい質で、より短い時間内に達成できることこそ、結果として、良い均衡点でバランスするのが望ましいとの結論に達したのです

ここからは、具体的に、どうすればよいのか、また、何が好ましくないのかをお話ししてゆきたいと思います